レザークラフトで重要なのは革の次に糸となります。
レザークラフト売り場へ行くと、糸がずらりと並んでいますよね。たくさんありすぎて、どれを選べばいいのかわからないとつい気後れしてしまいます。
今日は悩みがちなレザークラフトの糸について紹介します。
麻糸の種類と違い
麻糸には大きく二つあります。
どちらも麻糸ですが、大きな違いがあります。
麻糸について
一般的にレザークラフトでは麻糸を使用します。麻糸は丈夫で革と相性が良いからです。
手縫い用の麻糸で有名なのは『エスコード』です。
太さは細(30/3)・中細(20/3)・太(16/5)とあります。
色はキナリ・ベージュ・茶・黒・こげ茶・エンジ・紺・黄・赤・青と揃っています。
エスコードの袋入りでは30m(細・中細)、25m(太)と使い切れる長さで売っています。もっと長さが欲しいのならば60m、90m・・・と巻きで売っています。
麻糸で手縫いしていく場合は、縫う前にワックス付けします。
「ワックス」「ロウ」と人によって呼び名が違ってきますが、メーカー販売名では「ワックス」が主流ですね。
ワックスには『手縫い用』と『コバ付け用』などがあるので、手縫いする前に付けるワックスは『手縫い用ワックス』を使って下さい。
麻糸をワックスを付けずにそのまま手縫いしていくと、完成して使っていけば麻糸が毛羽立ってきます。また麻糸のみよりワックスを付けた麻糸の方が強度が増しますので、必ず麻糸にはワックスを付けます。
ロウ付き麻糸について
麻糸にあらかじめワックスを付けられた糸が販売しています。これを『ロウ付き麻糸』を言います。
麻糸にロウを染み込ませているので、硬くツヤがあります。
ロウ付き麻糸なので、下準備は必要なく、針に通しすぐに手縫いできるのがメリットですが、少々高価な糸になります。
太い : 手縫いすると存在感が出る。カジュアルな雰囲気になる。
中 : 適度な太さ。
細い : 縫いやすい。上品な仕上がり。貧弱に見えることも。
糸の太さにより雰囲気が変わってくるので好みで選んでください。
麻糸とロウ引き麻糸の違い
大きな違いは、ロウが付いているか付いていないかということです。
麻糸はワックスを付けますが、表面にワックスが付くだけで、中まで染み込んでいないので、強度はロウ付け麻糸より弱くなります。
ロウ付け麻糸はロウが染み込んでいて丈夫ですが、麻糸より太くなります。
麻糸とロウ引き麻糸はどっちがいい?
どちらがいい、どちらが勝っているからという理由で選ぶよりも、自分に合った糸を選びます。
ロウ付け麻糸の方がロウが染み込んでいて丈夫ですが、太いので手縫いしていくと、糸が主張してきます。デザインのステッチとして使うならいいですが、糸を目立たせたくない時は細い麻糸が良いですね。
作るモノによって変えたり、ワックスを付けるのが面倒だからロウ付け麻糸を使ったり、作るモノや自分の性格にあった糸を選びましょう。
革と糸の組み合わせ方
洋裁などでは生地の色に糸の色を合わせることが基本となりますが、レザークラフトは自由に革と糸を選びます。
革の色と糸の色を合わす必要はありません。好きな組み合わせで作っていきます。
革と糸の色を組み合わせるセンスが無い!泣
と言う方には、合わせやすい法則があります。
ブラウン系の糸を3色揃えます。
例えば、こげ茶・茶・キャメルなどです。
この3色はどんな革にも合う色なので、糸の色を目立たせたくなかったら一番近い茶系を合わせます。反対に革の色とは反対の目立つ色を合わせても、可愛くなります。
ピンクやブルー、グリーンなど、同じ色にしたいのなら、同じ色系を購入しましょう。
その他のレザークラフトで使う糸の種類
麻糸、ロウ付け麻糸の他に、
と変わった糸もあります。
ビニモ糸はビニールの素材の糸です。ビニモ糸は麻糸に比べて発色が良くカラフルです。麻糸はカラフルでも落ち着いた色になっています。
シニュー糸は細い繊維を束ねて作られた糸です。解けてくると細い繊維が分かれてきます。シニュー糸はヌメ革と相性が良く、どちらかと言えば男性に好まれる糸です。
女子的には『カラフルかわいい!』を目指してるので、このサイトではシニュー糸は使いません。
レザークラフトの糸の選び方のコツは?
麻糸・ロウ付け麻糸・ビニモ糸・シニュー糸とでてきましたが、結局どれがいいのでしょうか?
基本的には好みで使って下さい。
しかし、注意が必要となってくるのが、カバンなど大きくて頑丈さを求めるものには、ロウ付け麻糸やビニモ糸などを合わせます。
カバンは擦れたりするため、シニューとでは毛羽立ってきます。
麻糸よりも太いロウ付け麻糸の方が頑丈さでは安心です。
革小物なら、どれを使ってもOKです。
革モノは糸が見えるデザインが多いです。革と糸の色の組み合わせでがらりとイメージが変わってきます。いくつか作っていけば、自分がどんな色合わせが好みなのか分かってきます。
いくつも作って慣れて下さい。