
買ってきたバッグに中ポケットを付けたいのよ
でも布で付けるの難しいし・・・
シンプルなバッグやエコバッグを購入した時に、中ポケットがほしいなぁと思ったことありませんか?
購入しなくても作ったバッグに中ポケットを付けたい、後付けしたいでも構いません。
色々な場面で、中ポケットを後付けしたい時、革で作ると付けるのも簡単です。難しいことを考えなくてもポケットを作って付けるだけです。
付けるのはカシメなので、ミシンを使いません。
今回は部品ですが、革で中ポケットを作っていきましょう。
吊り下げタイプの中ポケットに必要な材料と型紙のダウンロードをする
まずは必要な材料と型紙を準備します。
革 : 12DSほど(薄くてやわらかい革が望ましい)
材料 : 麻糸、ファスナー(20cmくらい)、両面テープ、トコノール
ポケットのサイズによって必要な革の大きさが変わります。
スマホを入れたい、鍵を入れたいなど使う人によってサイズは変わってくると思います。そんな時は微調整してください。
チェック! レザークラフトの型紙の微調整の仕方
2枚あります。2枚を貼り合わせて作っていきますが、同じ大きさの革を貼り合わせると厚みが増すので、前の革を小さくしています。
吊り下げタイプの革の中ポケットを作っていこう
材料と型紙の準備ができたら、作っていきましょう。
1.型紙のダウンロード又は型紙を作る、材料を準備する

型紙の準備をします。
中ポケットなので、バッグのサイズに合わしたり、入れたいアイテムのサイズに合わせたりと微調整が必要なら、こだわって微調整してください。

今回、くじらこは前と後ろを違う革で合わせます。同じ革でもいいですよ。つけるバッグの色に合わせてください。
今回は前を明るいブラウンの革、後を濃いブラウンの革にしました。
2.革に型紙を銀ペンで写す

型紙を銀ペンで革に移します。

直線の型紙なので、定規を使って移してもOK。


革に型紙を写し終わりました。さて、裁断!と行きたいところですが、その前に1作業あります。
3.銀ペン線より5~10mm外側を裁断して、革の裏面処理をする
まずは銀ペン線より外側の5~10mmほど残して余分な革を切り取ります。
この作業は全部の裏面処理をしたい時は端折ってもいいです。

革の裏は毛羽だっています。キレイに処理されている革もありますが、裏がけば立っていると、使っているうちにこの毛羽立ちがこすれて、粉っぽいクズが出てきます。
このクズは服とかにつくと気になるのでストレスになります。製作段階でキレイに処理しておくと、使いやすくなります。

くじらこは端革を使っているので、毛羽立っています。

余分な毛羽立ちやゴミやホコリをコロコロで取り除きます。CMCを塗るので、ここでゴミなどを塗りこまないようにします。

全体に均一にCMCを塗ります。くじらこは薄く伸ばしながら塗ります。
CMCは革に乗せるようにやさしく塗るのが正しいです。
乾かします。

完全に乾いたらアイロンを裏からあてます。

アイロン温度は「中」くらいですが、革によっては丸まったり焦げたりするので、注意してください。

明るいブラウンの革は少し丸まってしまいました。くじらこは気にしません。

アイロンを当てると裏はつるっとします。

表はシワがあって、白っぽくなっていましたが・・・
↓

アイロンをあてると、色が濃くなることがあります。
これはオイル加工した革で、アイロンの熱でオイルが馴染んだせいです。
くしゃくしゃっと揉むとまた白いシワがつきます。
アイロンをあてる時はくれぐれも温度に注意してください。
4.銀ペンで引いた線通りに裁断する

やっと裁断です。銀ペンの線の通りに裁断します。
カッターの切れ味が悪くなったら刃を交換してください。

前と後の再zがぴったり合いましたか?緊張する作業です。
5.ファスナー部分を裁断する

忘れていましたね!ファスナー部分を裁断します。
型紙をあてて、銀ペンで線を引きます。

ここも直線なので、定規を使って線を引いてもOK。

ファスナー部分をもう少し下の位置にしてもいいですね。
縫い代とファスナーが被らないように上ギリギリで位置を決めました。

裁断します。角は切りすぎないように注意してください。
6.裁断したファスナー部分をトコノールで整える

ファスナーを付けるとできなくなるので、先にコバ処理をします。
裁断したままにしておくと、革の粉が出てきます。使ってるうちに粉が出てくるとストレスになるので、手を抜かずにここできっちり仕上げていきましょう。
一つ一つの作業には意味があります。

細い部分なので、ものすごくトコノールを塗りにくい。
なので、同じ方向に軽く重ねて塗っていきます。スリッカーでこする時も2枚になっていればやりやすいです。
7.ファスナーを選んで、縫い付ける

濃いブラウンと軽いブラウンを使っているので、ファスナーもブラウン系で悩みます。
濃いブラウンのファスナーはアクセントになります。

それとも明るいブラウンに合わせるか。
明るいブラウンに決めました。

ファスナーに両面テープを貼って、前部品に貼り付けます。

次は縫います。ディバイダーで縫う位置にしるしを付けます。

この記事ではミシン縫いですが、手縫いでもできます。
手縫いの場合は
- ファスナーを取り付ける前に、菱目打ちで穴を開ける
- ファスナーを両面テープで付ける
- 手縫いする
ミシン縫いとは順番が違ってきます。菱目打ちをしてからファスナーを付けるので要注意です。

ファスナー部分の縫い付けが終わりました。

ファスナーの端が出ています。不要な部分を切り取ります。

金具部分をよけて切ります。

革からはみ出なければOK。

反対側も切り取ります。
8.前と後を貼り合わせて縫う

前と後を貼り合わせる前に、コバ処理します。

ファスナーの上のコバは後と貼り合わせると、処理できません。キレイに整えます。

両面テープを貼って、後と貼り合わせます。

キレイに重ねて貼り合わせたら、ディバイダーでしるしをつけます。

ディバイダーの線に沿って塗っていきます。
手縫いも菱目打ちで穴を開け、麻糸で縫っていきます。
9.コバ処理をする

周りをぐるっとコバ処理します。
これでできあがり!
上の濃いブラウンの部分にカシメでバッグにつけたり、縫い付けたりします。
製作記録
製作内容を記録しておきます。
製作時間:約6時間くらい
使用革:馬革 約12DSくらい
使用材料:両面テープ、ファスナー18cm、トコノール
革の中ポケットを作る時に使った道具
この記事で使った道具を紹介します。
革に型紙を写す時に使います。
両面テープを使うとボンドやノリよりも早く製作できます。
縁のライン引きに使います。等間隔で引けます。
コバ処理に使います。裏面をならすのも使えます。
トコノールと一緒に使います。コバ処理に必要です。
チェック! 初心者女子のレザークラフト部で使う道具の紹介
まとめ
今回は部品を作ったので、単体では使えません。
布物バッグ、革バッグ、エコバッグなどに追加したい時に、ポケットを作ってカシメで付けると簡単です。
作ってみてみてくださいね~。

今回の中ポケットは依頼品で5ヶ作ったので、ミシン縫いになりました。手縫いでなくて申し訳ありません。汗